クシノテラス

2016年4月29日(金祝) 〜 8月29日(月) 12:00〜18:00
会場:クシノテラス
観覧:一般 500 円、小学生以下・障がいのある方 無料

開館:土・日・月曜・祝日
6/12(日)、6/13(月)、6/25(土)、6/26(日)、7/23(土)、6/27(月)は休館いたします。
急遽休館する場合もありますので、詳細はお問い合わせください。
助成:公益財団法人 福武財団
協力:死刑廃止のための大道寺幸子・赤堀政夫基金、園山萠子、加藤テイ子

極限芸術2〜死刑囚は描く〜

 現在日本には120余名の確定死刑囚がいますが、その中には数十年も獄中で「その朝」が来るのを待っている人もいれば、死刑確定から数年のうちに執行されてしまう人もいます。その朝は誰にも告げられることなく、ある朝突然、刑務官から執行の告知がなされ、およそ1時間後に死刑が執行されます。

 24時間監視状態の続く狭い独居房の中で、確定死刑囚たちはその朝の到来を常に予期して心引き裂かれ、社会と隔絶した日々を過ごしています。そうしたなかで、「絵を描き、それを世の中に発表する」という行為は、確定死刑囚の人たちにとって外の世界と繋がる手段のひとつなのです。

 そこで本展では、2005年から「死刑廃止のための大道寺幸子・赤堀政夫基金」により集められた確定死刑囚による新作絵画を中心に展示紹介します。確定死刑囚の中には、拘置所に入って初めて本格的に絵を描き始めた人も多く、その内容も「死刑制度反対」といったメッセージ性の強いものから事件を回想させるもの、あるいは全く無関係のものなど多種多様です。確定死刑囚の人たちが描く絵から、事件の内省や何かしら解り易い「人間らしさ」のようなものを感じたいと願うのは、私たちの勝手なエゴにしか過ぎません。

 そもそも我が国においては、死刑判決を受けた人たちのその後は、ほとんど語られることがなく、私たちもあえてそれを知ろうとはしていません。しかし、極限の状況においても制限された画材を駆使して描かれる絵画は、ひとが表現するという芸術の根源を私たちに気付かせてくれます。死刑制度の是非を問うのではなく、社会的に「悪」とされる人たちの芸術を通じて、既存の常識や価値観が再考されるきっかけとなることを願います。

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「極限芸術〜死刑囚は描く〜」
林眞須美、風間博子、岡下薫、井上孝紘、北村孝、北村真美、千葉祐太郎、鈴木勝明、藤井政安、田中毅彦、岡本啓三、後藤良次、星彩、高橋和利、熊谷昭孝、迫康裕、何力、謝依俤、原正志、宮前一明、しょがんせん、若林一行、闇鏡、音音、加藤智大、伊藤和史、檜あすなろ、高井空、西山省三、猪熊武夫、長勝久、響野湾子、石川恵子、松田康敏、高尾康司、ike、金川一、江東恒、豊田義己、兼岩幸男、松本健次、小林竜司ら42名の作品を多数収録
椹木野衣、田口ランディの論考もあり。
編 著:櫛野展正
発 行:2016年6月
サイズ:298×210mm
仕 様:44頁 
各取扱店、通販でも販売しております。
http://kushiterra.base.ec/items/3440347