クシノテラス

photo by 立堀和仁

くしの のぶまさ

櫛野 展正

日本唯一のアウトサイダー・キュレーター。

1976年生まれ。広島県在住。

2000年より知的障害者福祉施設職員として働きながら、広島県福山市鞆の浦にある「鞆の津ミュージアム」 でキュレーターを担当。2016年4月よりアウトサイダー・アート専門ギャラリー「クシノテラス」オープンのため独立。社会の周縁で表現を行う人たちに焦点を当て、全国各地の取材を続けている。詳細は、こちら

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kushino works

date: 2017.3.20

新刊「アウトサイドで生きている」

アウトサイドで生きている表紙.jpg  

 はじめに

「クイーン・オブ・セルフィー」 西本喜美子

「妄想キングダム」       遠藤文裕

「隠密ツーリスト」       熊澤直子(忍者ぶきみ丸)

「怪獣ガラパゴス天国」       八木志基

「昆虫メモリアル」       稲村米治

「ラーテルになりたい」     ラーテルさん (あなぐまハチロー)

「ドローイングディズ」     辻修平

「路上の果て」         爆弾さん

「お水のカラクリ道」      城田貞夫

「極彩色のラッキーハウス」   小林伸一

「落書きラビリンス」      野村一雄 

「進化するデコ街道」      山名勝己

「ヲタの祝祭」         武装ラブライバー (トゥッティ)

「記憶を包む極小絵画」     大竹徹祐

「草むらの親善大使」      藤本正人

「あの味を忘れない」      小林一緒

「進化を続ける愛の砦」     大沢武史 

「仮面の奥の孤独」       創作仮面館

「世界を治癒する者」      解説=花房太一 

 おわりに

 


著者: 櫛野展正

装丁: 川名潤

発行: 合同会社タバブックス 

定価:    1,944円(税込)

お買い求めは、こちらから。

  • いなむら よねじ

    稲村 米治

    1919年生まれ、2017年逝去。

    1970年に約5,000匹の昆虫の死骸を使って「昆虫新田義貞像」を制作。

    1975年には5年の歳月をかけ、20,000匹以上の昆虫の死骸を使って高さ180cmの「昆虫千手観音像」を建立した。

  • のむら かずお

    野村 一雄

    1949年生まれ、静岡県在住。

    クラッシック音楽の寝落ちを防ぐために、1983年に7年かけて巨大な迷路を完成させる。

    30年後に娘がTwitterで紹介したところ、話題となったため、2作目となる新作迷路を32年ぶりに描いた。

    並行して軍艦の点描画にも取り組んでいる。

  • おおさわ たけし

    大沢 武史

    1941年生まれ、愛知県在住

    40歳のとき「パブレスト百万ドル」を開店。

    既婚者だったが、店員だった源氏名の「純子」と恋に落ちる。

    事実婚ながら「ゆうき」という男の子を授かるが、あるとき2人は失踪。

    以後、生活は荒れに荒れて店も閉店していたが、「ゆうき」くんの絵を描くことで平静を取り戻せるように。

    3年ほど前から営業を再開。現在も2人のことを思いながら、店内外に絵を描き続けている。

  • やまな かつみ

    山名 勝己

    1953年生まれ、広島県在住。

    酒屋「ひめじや」店主。

    芸術家を志し、若い頃から絵画に親しんできたが、ある時アカデミックな美術教育のあり方に疑念を抱くようになり、大学を2年半で中退し、家業を継ぐため帰郷。

    10年以上前に、外にあった道路標識を店内に持ち込み、周りを針金やペットボトルなどで飾り始める。

    以来、そのデコレーションは外にまで及び、現在のような形になる。

  • ぶそうらぶらいばー(とぅってぃ)

    武装ラブライバー(トゥッティ)

    1996年生まれ、千葉県在住。

    高校3年生のとき『ラブライブ! School idol project』を知り、熱中。

    上京後より『ラブライブ!』に登場するキャラクターのひとり、西木野真姫のグッズを身にまとった「武装」を始める。

    突っ張り棒を使ったそのスタイルで真姫武装の頂点に君臨し「ラブライブ四天王」に数えられている。

  • ふじもと まさと

    藤本 正人

    1952年、長崎県生まれ。

    路上生活を送るなかで15年ほど前から、自らが暮らす河川敷の草をキッチンバサミなどで整備し始める。

    3年ほど前からは、道ゆく人に喜んでもらうために、斜面の草を刈ることで「ミッキーマウス」や「ジバニャン」などのキャラクターの模様をつくり続けている。

  • らーてるさん(あなぐまはちろー)

    ラーテルさん(あなぐまハチロー)

    大阪府在住。

    幼少期から他者とのコミュニケーションに困難さを抱え、発達障害・うつ病・統合失調感情障害の診断を受ける。

    中学生の頃から家に引きこもるようになり、絵を描き始める。

    以来、15年以上にわたって自室で絵を描き続けている。

    これまでに描いた作品は優に300点を超え、どこかグロテスクな絵が多いのは、大好きな80年代のB級ホラー映画の影響が大きい。

  • にんじゃぶきみまる

    忍者ぶきみ丸

    1958年生まれ。高知県在住。

    別名・パンダおばさん。

    忍者の末裔として修行を続けるなかで、「町を前のように賑やかにしてほしい」という亡き祖母の遺言を受け、2010年よりパンダの姿に扮装し、手製の手裏剣を配り歩くなど観光客の誘致を図っている。

  • おおたけ みちひろ

    大竹 徹祐

    1977年生まれ。宮城県在住。

    幼少期の記憶を頼りに小学生の頃より、ガムの包み紙などに、芸能人の顔やその名前などを描きはじめる。

    特に文字に関しては、明朝体を手書きで忠実に再現。

    他には、眼鏡広告の眼鏡の写真の上に、人の顔を描き、眼鏡をかけているように見せた絵などもある。

  • にしもと きみこ

    西本 喜美子

    1928年生まれ、熊本県在住。

    7歳でブラジルから帰国。22歳の頃に美容室を閉じて転職を決意し、女子競輪選手としてデビューを果たす。引退後は27歳で結婚し3人の子どもを育て上げる。72歳のとき、アートディレクターの長男・和民が主催する写真講座「遊美塾」で初めてカメラを触り写真を撮り始める。74歳のときには、新しく始まったMACの講座も受講し、PhotoshopやIllustratorも使いこなし、ホームページも自作するまでに上達。「遊美塾」での授業の課題として撮影したセルフポートレート写真が大きな話題を集め、テレビ出演や作品集出版にまで至る。

  • こばやし しんいち

    小林 伸一

    1939年生まれ、神奈川県横浜市在住。

    72歳のころより、自宅の外壁や室内のあらゆるところにマジックで絵を描き始める。

    トイレや風呂場、寝室から階段、そして部屋に置かれた家電に至るまでハートマークや富士山などを色鮮やかな図柄で描き続け、家全体がアートハウスと化している。

  • やぎ もとき

    八木 志基

    2003年生まれ。神奈川県在住。

    小さいころから絵を描くことが好きで、あるときからウルトラマンに熱中し怪獣などの絵を描くようになる。抜群の描写力で、下書きもせずに黒ボールペンで画面の下からたくさんの怪獣を描いていく。使っている紙は、父が仕事で使った書類の裏紙で、セロハンテープで紙を継ぎ足しながら描くこともある。

  • えんどう ふみひろ

    遠藤 文裕

    1972年生まれ。福岡県在住。
    20歳のとき、ノートの1ページを利用して「幻マガジン ナンセンス」という誰にも見せることのない豆本を2年間で全99巻制作。その内容は4コマ漫画や連載小説や編集後記など多岐にわたる。その後、勤めていた医薬品卸会社の同僚などをモデルに本社宛ての電子メールに小説を執筆。現在も保管されているノートには大量のネタが細かい字で記されている。やがて、自らが訪れた美術館や映画館のスクラップが紙面の多数を占めるようになり、有名人やそれとは無関係の風景をコラージュした「関連妄想」の世界を楽しむようになる。現在は、櫛野展正を追いかけながら仕事の合間にスクラップ制作に勤しむ日々を送る。

  • ばくだんさん

    爆弾さん

    岡山県在住。

    岡山駅周辺で生活する路上生活者。手荷物を持たず、身の回りの生活用品全てを上着の中に入れて持ち歩いている。その体が膨れ上がった様から、周囲の人たちからは「爆弾さん」という愛称で呼ばれている。

  • じょうでん さだお

    城田 貞夫

    1940年生まれ。広島県在住。

    東京で「はとバス」の運転手として23歳まで働いた後、広島県福山市に戻り自動車の塗装業を経て、42歳より広島県福山市でスナック「ジルバ」を開店。独学で身近な素材を使ったカラクリ人形やひとり芝居用の舞台セット、木彫り人形など多彩でエロス溢れる作品を作り続けている。

  • つじ しゅうへい

    辻 修平

    1977年生まれ。

    東京芸術大学に3浪の末、失敗したことがきっかけで2000年より独自の絵を描き始める。現在は、東京都足立区にあった祖母の家を改築し「あさくら画廊」を経営。館内外は全てショッキングピンクで統一され、そこをアトリエとして日々多様な作品を生み出し続けている。

  • そうさくかめんかん

    創作仮面館

    栃木県那須高原にある私設博物館。館内には、廃材などを使ってつくられたオリジナルの仮面が「2 万点」以上展示され、建物全体も仮面や人形で覆われている。一年間を通して、ほとんどの日が休館日。本施設の創設者である自称・岡田昇氏は普段よりマスクマンとして、素顔を明かさずに生活している。 

  • こばやし いつお

    小林 一緒

    1962年生まれ。埼玉県在住。

    調理師として蕎麦屋や給食センターに46歳まで勤務した後、アルコール性神経炎を患い歩行困難な状態となる。18歳頃から書き溜めたメモ書きを頼りに、当時の記憶を呼び起こしノートに自らが食べた料理のイラストと感想を描き続けている。